地中海沿岸各地で、オリーブは地域に住んでいる人々の歴史と深くかかわりあっていました。
オリーブを神からの贈り物として崇拝する価値のある神聖な木として扱っています。

6000年前エジプト人は、エジプト神話の中で絶大な神であるオリシスの妻イシスがオリーブの栽培と利用を教えたと信じていました。

ギリシア神話では、アテネがオリーブの起源になるとされています。セクロプスは紀元前17世紀のアッティカにそれまで遊牧民だった住民を集め小さな集落を創りました。女神アテネと海神ポセイドンは町に名前を与える栄誉を賭けて争い、2人のうちどちらが利用価値の高い発明をしたかによってその栄誉を認めることにしました。ポセイドンは光輝く馬を持ってきて、「その馬は美しく、速く、重戦車を引く能力があり、戦いに勝つことができます。」アテネはオリーブを創り、「オリーブは夜に灯をともすための炎を与え、痛手を和らげ、芳香が強く、そしてエネルギー源としての貴重な食料となります。」と競い合いました。人々はオリーブが人類にとって大きな利用価値があると判断し、アテネにその地域の統治と彼女の名をつける事を認めました。アクロポリスに芽を出したオリーブは、城壁に囲まれ、その護衛のために神聖に清められた軍人によって守られていました。敵が近づいた時には、全ての市民が城壁の中のオリーブの近くに集まり、危険が去るのを待ったそうです。

他の伝説では、オリーブの栽培と利用はアポロと水の精キレネの子であるアリステユスによるものとしています。

ローマ人は、神やローマの創始者の子孫であるロムルスやレムスが、オリーブの樹の下で初めて陽の光を見たと信じていました。ローマ神話において平和と知の女神であるミネルバは、オリーブ栽培と羊毛紡績の贈り物を人類に与えたとされています。また、ヘラクレスはオリーブの枝を大地に挿しました。それは根と芽を出し、オリーブとなり、彼は地中海沿岸にオリーブを広めていきました。


聖書はオリーブオイルについて140箇所も言及し、オリーブに関して100箇所もまとめています。創世記において箱舟で洪水の難を逃れたノアは、ハトをを放ち戻ってきたハトのくちばしにくわえられたオリーブの枝を見つけました。それは洪水が引いた証であり、神と人類の平和を復興させる象徴でした。

このように神聖な樹、銀色の樹、栄養のある樹としての詩はいたるところで見ることができ、その伝統は地中海文明を通して永続されています。


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